選評とかクドカンとか

芥川賞作品目当てで文芸春秋を買ったら、地味にクドカン立川談志の対談が載ってて面白かった。談志師匠が言うには今のどこが落語ブームだ?っていう話で、ホント、マイブーム程度のもんですよね。

毎回、作品よりも選評を面白く読みます。今回の受賞作は中村文則氏の「土の中の子供」でした。期待していた石原慎太郎氏ですが、今回の作品が作品だけにおとなしかった。まだ未熟だけど若いので期待している、とか。物質を媒介として暴力に傾斜するほうが自然だ、という氏の考えには共感できた。というか、中村氏の作品の流れそのままか…。
村上龍は、なんでもかんでもワイドショー的な陳腐化されたトラウマで説明できると思うな、的な事を言っていた。オレもビリー・ミリガンモデルが出てくるたびに、カンベンしてくれと思うもんね。その手の話は龍は何本も作品を書いているので敏感だろう。「土の中の子供」っていうタイトル自体「コインロッカー・ベイビーズ」とモロかぶりしそうだし、目新しさを感じないんだよなあ。